住宅にとって水回りの設備は欠かすことができないものです。
水回りといってもキッチン、トイレ、浴室など様々ですが、これらの設備を取り扱っているメーカーはたくさん存在します。
そんな中でも今回は、特に人気のある主要な日本メーカーをご紹介していきます。
■TOTO
TOTOはトイレなどの衛生陶器では国内の約6割というトップシェアを誇っているメーカーです。
日本で生活していれば、学校や駅などのトイレで誰もが「TOTO」のロゴは目にしたことがあるのではないでしょうか。
今では広く普及した「ウォシュレット」もTOTOの商標登録です。
TOTOはウォシュレット以外の技術でも複数の特許を取得していますが、他社の追随を許さないほど完全に独自の機能となっているものは「セフィオンテクト」「便器きれい」「ノズルきれい」といった機能が挙げられます。
トイレ関連製品以外では、キッチンが手入れがしやすい設計として有名で、派手さはなくても衛生的に非常に優れていることで人気を集めています。
■INAX
トイレ設備に関しては国内シェア約3割と、TOTOと並び日本での2大ブランドとなっています。
INAXのトイレ製品は他社にはない女性目線で考えられた設計が採用されていることが特徴です。
元々は伊奈製陶株式会社という会社でしたが、その後株式会社INAXに改名し、現在ではLIXILに吸収されLIXILの中の1つのブランドという立場となっています。
メインはトイレ関連の設備となりますが、洗面台や浴室関連の製品も販売しています。
渦になって水が流れることで排水口を洗浄してくれることで有名な「くるりん排水口」もINAXの人気商品です。
■クリナップ
クリナップはキッチン専門のメーカーで、特にステンレスキッチンにこだわって開発しているメーカーです。
ステンレスキッチンは丈夫なだけでなく手入れが楽なことも特徴で、非常に実用性の高いキッチンだといえます。
職人さんが自分の家にクリナップのステンレスキッチンを採用することも多く、玄人好みの本格派キッチンが揃っています。
主力商品では「クリンレディ」というシステムキッチンが人気で、細部まで質の高さにこだわった作りが人気の理由です。
水を流しただけでシンクにあるゴミを排水口まで流してくれる「流レールシンク」も魅力的な機能だといえるでしょう。
■タカラスタンダード
タカラスタンダードはキッチン製品をメインに洗面台や浴室、トイレ設備まで手掛けています。
特にキッチン製品でよく見かけるという人も多いのではないでしょうか。
ホーロー製キッチンの先駆けでもあり、扉や壁に高品質なホーローを利用していることが特徴でもあります。
傷がつきにくい素材のため、長年使用していても綺麗な状態をキープできるのは嬉しいポイントです。
現在では特に集合住宅用の低価格帯キッチンとして抜群の人気を得ています。
主力商品の「レミュー」は、タカラスタンダードの最上位グレードのキッチンでもあります。
ホーローは個性が強いため好みがはっきりと分かれやすい商品ですが、その分根強いファンに支えられて厳しい競争を勝ち抜いてきました。
最近では掃除の手間がかからない設計や、独特の深みを醸し出す光沢デザインが若い世代からも人気を集めています。
■パナソニック
スタイリッシュで高機能な製品が多いことが特徴のパナソニック。
大手家電メーカーとして有名なだけに、省エネ性能の高いエコナビ機能を搭載したキッチンも人気を集めています。
パナソニックのキッチン製品では3口コンロトリプルワイドが特徴です。
主力商品の一つに「リフォムス」という商品があり、この商品は10mm単位でサイズ調整が可能なことからリフォームに特化したキッチンという珍しい位置付けとなっています。
パナソニックらしく機能だけでなくデザイン性にも優れ、調理のしやすいキッチンとして人気です。
キッチン以外にも浴室やトイレ、洗面設備にもまんべんなく注力しており、どの製品でも高い品質を誇っているところは大手メーカーとしてのプライドを感じさせます。
■トクラス
今でこそ有名な人造大理石を使用したキッチンですが、最初に販売したのはこのトクラスというメーカーでした。
誰もが知る大手メーカーというわけではありませんが、現在でも人造大理石にこだわった商品を作り続けているキッチンメーカーです。
衝撃や熱にも強く、高級感を感じられる大理石キッチンには、根強いファンも存在しています。
熱くなった鍋やフライパンを直接置いても変色したり割れたりしないのは、人造大理石を使用するメリットの一つだといえるでしょう。
人造大理石を使用したキッチンを選ぶなら、パイオニアであるトクラスのキッチンは候補に入れておくことをおすすめします。
■まとめ
水回りの設備をトータル的に製造しているメーカーもあれば、何か一つに特化しているメーカーもあり、それぞれに強みが異なります。
専門だからこその突き詰められた機能性の高さや、幅広く取り扱っているからこそのちょっとした利便性やデザイン性など、自分が何を求めるかによっても選ぶべきメーカーが変わってきます。
水回りの設備は納得いかないからといって簡単に取り替えられるようなものではないので、じっくりと比較して納得のいく製品を選ぶようにしましょう。