キーレスとも呼ばれる自動車の「リモコンキー」ですが、非常に便利な反面鍵が開かなくなるというトラブルも少なくありません。
このようにリモコンキーで鍵が開かなくなる原因はどんなことが考えられるのでしょうか。
自動車のリモコンキーで鍵が開かないときに疑うべき原因についてご紹介します。
■キーの電池残量を確認する
リモコンキーで鍵が開かなくなる原因として最も多いのが電池切れです。
最近の車ではスピードメーターのモニターで電池残量が確認できるようになっている車種もありますが、電池切れを確認するシンプルな方法としてはリモコンキーのボタンを押した時にランプが付くかどうかです。
開閉ボタンの近くに小さなランプがあるので、ボタンを押してもそこが点灯しなければ電池切れということになります。
リモコンキーの電池交換は、本体を分解すればボタン電池が入っているので同じ大きさの新しい電池に入れ替えるだけで完了です。
ドライバー1本で出来るので、誰でもできる簡単作業です。
どうしても不安な場合は車の購入店やディーラーなどにお願いすれば、安価で交換してもらうことができるでしょう。
ちなみにリモコンキーの電池寿命は平均3~4年とも言われているので、新車で買って間もないタイミングなのであれば、電池以外が原因である可能性が高くなります。
■バッテリー上がりの確認
リモコンキーの場合は、車のバッテリーが上がっていても鍵を開けることができません。
キーシリンダーから鍵を開けて試しにエンジンをかけてみましょう。
電気系統が反応しない場合や、セルの回りが弱くエンジンが動かないケースの時はバッテリーが充電されず上がっている可能性が高いと考えられます。
長期間エンジンをかけていない車や、ルームランプなどを付けたままエンジンを切り長時間放置してしまうとバッテリーが上がってしまいます。
この場合はバッテリーを充電すればリモコンキーも利くようになるでしょう。
■半ドアになっていないか
リモコンキーの電池も残っていてバッテリーも問題なければ、ドアが半ドアになっている可能性があります。
半ドアになったままロックしていると、リモコンキーでは開けられません。
運転席や助手席よりも、後部座席のドアやバックドアが半ドアになりやすいので注意が必要です。
一度すべてのドアを閉め直してみて、再度リモコンキーで開けられるか確認してみましょう。
■アクチュエーターの故障
アクチュエーターとは、車内で鍵を開閉するスイッチのことをいいます。
昔はボタン式が一般的でしたが、現代の車はドアの開閉レバーと一体化している車種が多くなっています。
このアクチュエーターが何らかの原因で故障してしまうと、リモコンキーの電気信号には反応してハザードまでは点いても、物理的に鍵が開かないという現象が起こってしまうのです。
全箇所のドアが開かないのではなく、どこか1箇所だけ開かないといった場合にはそのドアのアクチュエーターが故障している可能性が非常に高くなります。
車の購入店などに修理を依頼しましょう。
■リモコンキーのヒューズが切れている可能性
リモコンキーは電気信号によって鍵の開閉をしているので、その信号を受け取る部分のヒューズが飛んでいたら信号に反応しなくなります。
何らかの原因で過電流が発生したときに、車全体を守ってくれるのがヒューズです。
一般的な車であれば、ダッシュボードの裏にヒューズボックスが設置されているので確認してみるのも良いでしょう。
ヒューズに問題がありそうであれば、車屋さんに修理してもらいます。
■コンピューターの故障
全箇所のドアが開かない、ヒューズも飛んでいないなど、ここまで解説してきた原因のどれにも当てはまらない場合は、アクチュエーターよりコンピューターに信号を送っている部分が壊れている可能性が考えられます。
このコンピューターは車全体を制御しているメインコンピューターとは別物なので、リモコンキーが使えなくても車の走行には何も支障はありません。
コンピューターの修理は専門知識のない素人には難しいので、コンピューターの故障が原因の場合は車屋さんに修理を依頼しましょう。
まとめ
自動車のリモコンキーは現代では搭載されていて当然の機能となっています。
荷物が多いときなど非常に便利で、快適なカーライフを送るにはなくてはならない存在だといえるでしょう。
しかし今回ご紹介したように、様々な原因によりリモコンキーで鍵が開けられなくなる事態に遭遇することもあるはずです。
長年乗っていれば電池切れなどはどうしても避けられないことだからです。
そんなときには、まずどこが原因となっているのかを疑うことから始めましょう。
電池交換くらいであれば誰でも簡単にできることですが、素人ではどうすることもできない故障の可能性もあります。
原因に目星がつけば次の対処ができるので、もしリモコンキーで車の鍵が開けられなくなったときには是非この記事を読み返すことをお奨めします。