1日の内に何度も開け閉めするドア。
特に頻繁に動かすドアノブの部分は、どうしても劣化してしまいます。
古くなったドアノブは使いにくいですよね。
そんな時は交換することがオススメです。
ドアノブの交換は一見難しいように思えますが、実は意外と簡単にできます。
しかし、中にはポイントがわからず戸惑ってしまう方も少ないとは言えません。
そこで今回は、自分で出来るドアノブの外し方と交換方法に関して詳しく解説していきます。
■ドアノブの交換が必要な場合
基本的に、ドアノブそのものが劣化している時は交換が必要です。
ガタついていたり、鍵の抜き差しの動きが悪い時は交換を行いましょう。
互換性のある商品であれば、多くの場合交換は簡単に行えます。
ドアノブの耐用年数は10年~15年と言われているので、10年以上使用しているなら交換を視野に入れる事も考えてください。
下記のようなトラブルが生じた時は、ドアノブの交換をオススメします。
・ドアノブがガタつく
・ノブが回せない、または空回りする
・ドアが開かない
・ガギが刺さらない、または異物感がある
・鍵がかけられない
・腐敗している
・ノブに手垢がつきやすい
使用頻度が多いと寿命が早く来ることもあります。
特に、開け閉めの多いリビングやトイレ、浴室などのドアノブは気を付ける必要があります。
不具合を放置しておくと、いきなりドアが開かなくなって閉じ込められてしまうなど、思わぬトラブルに遭遇することもあります。
おかしいなと感じたら早めに点検し、必要であれば速やかに取り換えましょう。
■ドアノブの交換が必要ではない場合
ガタツキなどの不具合を発見しても、必ずしも交換が必要でない場合もあります。
ドアノブを固定する部分などのネジが緩んでいるだけで、閉め直せばガタツキが解消することもあるからです。
ポイントはドアノブそのものが壊れているのかどうかにあります。
どこに不具合が生じているのか確認して、交換するかどうか決めましょう。
なお、ドアノブは複数のパーツが組み合わさってできているため、パーツごとにチェックすることが大切です。
各部分の名称とともに、代表的なパーツをご案内します。
名称を覚えておくと交換する際にもわかりやすくて便利です。
ノブ
ドアを開閉する際の持ち手の部分です。
握り玉と呼ばれる丸型や、レバー型など、様々な形状があります。
丸座
ドアとノブの間にあるカバーをさします。
必ずしもあるわけではありません。
物によっては無いものもあります
座金
ノブが回転しないように固定する為の器具です。
固定用リングと呼ばれることもあります。
この部分のネジが緩んでいるとガタつきやすいです。
ラッチボルト
ラッチボルトはドアの側面に隠れている部品です。
出っ張っており、ドアが勝手に開いてしまうことを防いでくれます。
■ドアノブの形状
主な形状は2種類があります。
丸型
握り玉と呼ばれこともある握手をするようにノブの部分を握り込むことで開け閉めするタイプです。
一昔前までは主流でした。
レバーハンドル
ハンドルを下方向に回転させることで開け閉めするタイプです。
子どもや高齢者でも開けやいことから近年人気があります。
丸形に比べてデザインが豊富なことも特徴的です。
互換性のドアノブなら丸型からレザーハンドルに交換することもできます。
例え壊れていなくても、使いやすいドアノブが見つかったなら交換してみることもオススメです。
■ドアノブの機能の種類
形状と合わせて機能にも違いがあります。
主な5つを、ポイントと合わせて見ておきましょう。
①空錠
空錠は、錠前のないタイプのドアノブです。
一般的に施錠を必要としない室内のドアに用いられます。
頻繁に使う箇所に使われることが多いだけに壊れる可能性も高く、交換を行う場合が多いという特徴があります。
ドアノブの交換と言えば、この室内用の空錠を交換することを想定している場合がほとんどです。
②間仕切錠
片側からのみ施錠や解錠ができるタイプです。
トイレや浴室などに使用されています。
壊れてしまうと困る箇所に使われていることが多いので、もし不具合を見つけたら、早めに交換対応することをオススメします。
③表示錠
基本的には、間仕切り錠と同様の構造です。
部屋の外側から、状態が施錠か解錠かひと目で分かるように工夫されています。
トイレや会議室などのドアに使用されているので、見かけたことがある方も少なくないでしょう。
使用者の有無が確認できる便利な鍵です。
壊れていたら早めに交換して、問題なく使用できるように対処することが推奨されます。
④戸襖錠
ふすまに使われることが多いタイプです。
片方はレバーハンドル、もう片方は和風の取っ手になっています。
施錠機能がないものが主流です。
⑤本締まり錠
取っ手は付いておらず、錠前としての機能のみ持っているタイプです。
主に玄関に付いており、内外から施錠できるパーツとして認識されています。
壊れてしまった時は、防犯の観点から専門の業者に修理してもらう方法がオススメです。
■ドアノブ交換に必要なもの
主なアイテムとしては下記が大事になってきます。
・ドライバー(プラスドライバー、マイナスドライバー両方)
・千枚通し
・つまようじ
・ニッパー
・ウォーターポンププライヤー
・互換性のある新品のドアノブ
一番大切なのは互換性のあるドアノブを選ぶことです。
互換性のない商品の場合、施工箇所が増えるなど、交換に骨が折れます。
メーカー名と型番を確認して、互換性のあるドアノブを選びましょう。
もし自分ではよくわからないという場合は、メーカー名・型番・サイズをメモした紙をホームセンター等に持参に、店員さんに探してもらう方法が有効です。
なお、錠にも複数の種類がありますので、お気を付けください。
同じものを使うことが基本ですが、中には部品を使い分けることで兼用できるものもあります。
種類を変えたい時は、兼用できるかどうか事前に確認しておきましょう。
■ドアノブのサイズ確認
ドアノブを交換するに辺り、サイズを調べておく必要があります。
基本的には次の5つを確認しましょう。
①バックセット(mm)
②ドアの厚さ(mm)
③縦と横のフロントサイズ(mm)
④ビスのピッチ(mm)
⑤丸座の直径(mm)
mm単位で正確に測ることが肝心です。
なお、バックセットを測る時に、地面と平行に測ることもポイントと言えます。
もちろん、メーカー名や型番をメモしておくことを忘れないようにしましょう。
どうしても自信がない場合は、取り外したドアノブを販売店に持ち込む方法が効果的です。
■ドアノブの交換方法
ドアノブの交換と聞くと難しく感じてしまう方がいるかもしれませんが、基本的に古いドアノブを外して新しいドアノブを付ければ良いだけです。
互換性のあるドアノブなら、簡単に付け替えることができます。
一般的な室内用の丸型(握り玉)空錠ドアノブの交換方法をご紹介していきます。
まず、古いドアノブの取り外します。
手順は以下の通りです。
①内側のノブを外す
まず、内側のノブを外します。
ドアノブの付け根部分にある小さな穴に千枚通しを差し込み、押しながら軽く引っ張りましょう。
するとノブ部分を引き抜くことができます。
滑って上手く引き抜けない時は、ウォーターポンププライヤーを使うと間違いないでしょう。
意外とこの作業を知らない人が多いので、覚えておくと便利です。
②丸座を外す
続いて丸座を外します。
丸座の側面をよく見ると、切り欠きと呼ばれる長方形の穴のような部分が見つかります。
この切り欠きにマイナスドライバーを差し込みましょう。
テコの原理で浮かせるように軽く力を入れるだけで取れます。
③座金を外す
座金は2つのネジで固定されています。
2箇所のネジをプラスドライバーで緩め、座金を外しましょう。
④外側のノブを取る
座金の取り外しまで済んでいれば、外側のノブを軽く引くとすぐに外れます。
ゆっくりと引き抜くことがオススメです。
⑤ラッチを外す
最後にフロント版のネジを外し、ラッチを外します。
軽く引っ張るとすぐに外せますが、マイナスドライバーを使って押し出す方法がお奨めです。
なお、ものによって取り外し方が変わることもあります。
一番はじめに、ドアノブの取扱説明書を確認しておく方法も有効です。
ただしほとんどの場合、上記の方法で外すことができます。
古いものを外したら、新しドアノブの取り付けましょう。
基本的には取り外した時と逆の要領で付けていきます。
もしネジ穴が大きいなら、つまようじを差して木栓をしましょう。
余分な部分はニッパーでカットするだけで大丈夫です。
①ラッチを付ける
ラッチ部分を差し込み、フロント板の部分のネジ締めを行います。
交互に締めていくと、ちょうどよい加減でとめることが可能です。
②外側ノブを作る
外側ノブに、座金とネジをセッティングします。
③外側ノブを差し込む
次に穴の部分に外側ノブを入れ込みます。
この時、ラッチ部分がしっかりハマっているのかチェックしましょう。
上手く納まっていないと、開閉が上手くいかないことがあります。
④内側ノブを付ける
次に内側ノブを差し込み、ネジを交互に締めます。
⑤動作確認
最後にドアを開閉して動作確認を行います。
問題なければ完了です。
■形状を変える方法
ドアノブは違う形状のものに付け替えることもできます。
その場合、台座の形状などが変わることがあるので必ず良く確認しましょう。
また、互換性がないと、付け替えても上手く機能しません。
互換性のある付け替え可能なものを選択することが不可欠です。
最近では、握り玉をレバーハンドルに交換する人が増えています。
この場合の付け替えはアイテム選びさえ間違えなければスムーズにできることが多いです。
新しいドアノブを取り付ける時に置き換えるだけなので作業も手軽にできます。
デザインを刷新することで気分も変わるので、ドアノブに飽きていた方にもオススメです。
■ラッチ部分のみの交換で済むこともある
ドアの開け閉めが不調である時は、ドアノブそのものは劣化しておらずラッチ部分のみが劣化している可能性があります。
その場合は、ラッチ部分のみ交換すれば問題を解決できます。
まずラッチ部分を取り外して、可動部分に詰まっているゴミなどを掃除してみましょう。
使わなくなった歯ブラシを使うと簡単に掃除ができます。
付けてみて不具合が解消しないようなら、新品のラッチに交換する必要があります。
なお、ラッチを交換するだけの場合でも、バックセットやドアの厚さなど、ドアノブのサイズ全体を調べておく方法がオススメです。
間違えることなく、同じ型のラッチを探し出すことができます。
もし、自分でホームセンターに足を運んで見つけられなかった場合でも、店員さんに確認してもらいやすいです。
■ドアノブ交換の注意点
注意点は主に3つあります。
①互換性のあるドアノブを選ぶ
ドアノブは、形状・機能・錠前の種類などによって、たくさんの商品があります。
互換性のあるドアノブに交換することが最も大切な注意点です。
なお、古いドアノブと全く同じものを選べば間違いありません。
ドアノブの交換と聞くと作業部分のみ注目しがちですが、サイズをキッチリ測って正しいドアノブを選ぶことも重要なポイントです。
少しでも不安がある時は、ホームセンターの店員さんなどプロの人に確認しましょう。
近年ではインターネットからドアノブを取り寄せることもできます。
その際も、メーカー名・型番・サイズに気をつけて、合致するものをセレクトすることが重要です。
もちろん、同じ商品を取り寄せることもできます。
在庫があればすぐ届くので便利と言えるでしょう。
②調整を怠らない
作業時の注意点として、取り付けた後の動作確認をしっかり行うことがあげられます。
少しでも違和感を感じるなら、調整を行っておきましょう。
長期間の使用に耐えることができるようになります。
③部品を失くさない工夫をする
作業中に部品をなくすことがないように配慮することも大事です。
ネジ等を取り外した時に失くしてしまう人もいらっしゃいます。
100均の器などで良いので、所定の場所を作っておくと紛失を防止することが可能です。
■業者に頼む方法もある
ドアノブの交換は行ってみると案外簡単にできますが、より安心感を得たい方は業者に頼む方法もあります。
ただし、自分で行う場合は新しいドアノブを買うだけで済みますが、業者を使うとさらにお金がかかるので気をつけましょう。
一般的に自分で行えば新しいドアノブ代3,000円程度で交換可能です。
業者を使うと7,000~10,000円程度のお金を必要とします。
鍵付きのドアノブとなるとさらに高額です。
万が一何度もドアノブを自分自身で取り替えてみて一向に上手に出来ないという場合には、専門ショップの利用を検討すると良いかもしれません。
なお、業者を利用する際のコツとして、何社か比較することを推奨します。
値段やサービス、口コミの評判など2~3社程度の候補を比較して、一番納得できる業者を選ぶと損をしてしまう可能性が低いです。
比較サイトを利用すると、一目で簡単に比較検証することができます。
■注意しよう!玄関のドアノブ
基本的には自力でのドアノブの交換を推おすすめしていますが、玄関は例外です。
シンプルなドアノブなら素人でも交換もできますが、玄関のドアは防犯の為に構造が複雑なタイプが採用されていることが多々あります。
細かな微調整が必要な場合もありますので、手に負えなそうなら、業者に依頼しましょう。
玄関のように室外鍵が付いている場合は、10,000円~50,000円くらいが相場です。
見積りだけなら無料で出してくれる業者が多いので、相見積もりを行いシビアに検討することを推奨します。
また、業者の場所にも注意すると間違いないでしょう。
万が一、直してもらった後にトラブルが発生した場合を考慮して近所の信頼できるお店を選ぶ方法も有効です。
■ドアノブはどこで買う?
ドアノブを購入した経験がない方は、何処で販売されているのか分からないかも知れませんよね。
購入場所としては「ホームセンター」が真っ先にあげられます。
サイズメモなどを渡せば、店員さんが最適のドアノブを探してくれるというメリットも大きいです。
時代も変わってインターネットの通信販売を選ぶ人も多くいるのです。
上手く使えばホームセンターよりも安い値段で購入することができる場合もあります。
一番確実な方法として、ホームセンターで旧のドアノブと全く同じか、互換性のあるドアノブを確認してその情報をもとにネット通販を利用する方法がオススメできます。
なお、オークションなどで中古のドアノブが安い価格で販売されていることもありますが、使用状態に差があるので利用はおすすめできません。
基本的には新品を購入するようにしましょう。
■まとめ
ドアノブの交換はあなたも容易に行うことが可能です。
ポイントは互換性のあるドアノブを選ぶことです。
正しいサイズを測って、間違いないアイテムを選びましょう。
不安がある時は、ホームセンターの店員さんに頼んで探してもらう方法も有効と言えます。交換の段階で別の形状のドアノブに付け替えることも可能です。
新しいドアノブに交換して、快適な生活を実現させましょう!