日本でも人気の高いアイフォンですが、手やポケットから落としてしまい画面のガラスが割れてしまったという体験をしたケースがある方も多いのではないかと思います。
身の回りの人をチェックしてみると、割れたまま使用している人も意外と多くいるものです。
では何故修理をしないのかというと、「修理代金が高くてもったいない」という声が多く聞かれます。
そこで今回は、なるべく安くアイフォンのガラスを修理する方法として、DIYでの修理方法を解説していきます。
■準備するもの
自分でアイフォンガラスの修理をするときには、予め次のようなものを準備しておきましょう。
・アイフォン用星型ドライバー
・00番プラスドライバー
・小さめのプラスチックヘラ
・ピンセット
・両面テープ
・吸盤
・ヒートガン(またはドライヤー)
・交換する新しいガラス
■アイフォンガラスの修理方法
ではアイフォンガラスの修理方法を手順に沿って解説していきます。
手順通りに慎重に行えばガラスの交換はそれほど難しい作業ではないので是非チャレンジすると良いでしょう。
<1.電源をオフにする>
まずはアイフォン本体の電源をオフにします。
ガラスの修理に限らす分解作業を行うときには必ず電源を切ってから行うようにしましょう。
<2.SIMカードの取り出し>
電源をオフにしたら、本体に入っているSIMカードを取り出します。
アイフォンのSIMカードを取り出す方法は、正面から見て右側にある小さな穴に購入時に付属しているピンを挿して取り出すことになります。
このピンを失くしてしまっている場合は、クリップや爪楊枝など先の細いもので代用しましょう。
ピンを差し込めば穴のすぐ隣からSIMカードが出てくるので手やピンセットで抜き取ってください。
<3.カバーを開ける>
SIMカードの取り外しに成功したら、いよいよ本体を分解していきます。
まずはフロントカバーを開ける作業です。
正面下部にネジ穴が星型になっているネジが2本あるので、星型ドライバーで外していきます。
ネジを外したらガラス面に吸盤を接着させ、少しずつ力を加えてカバーを外していきましょう。
このとき力任せにはずしてしまうと内部で繋がっている配線が断線してしまう恐れがあるので注意が必要です。
コツはカバーが少し開いた状態のときにプラスチックヘラを差し込んで、テコの原理も使いながら開けて行くことです。
画面の左下部に切り欠きがあるので、そこにヘラを差し込むとスムーズに開けられます。
しかしカバーの枠は再利用するのでなるべく傷つけないように気を付けましょう。
カバーを開けることができれば、次は内部右上にある小さなプラスネジ4本を外します。
ネジを外すと小さなカバーが外れるようになるので、その中のコネクターを右から順番に3箇所外します。
このコネクターを外すことでフロントカバーを本体から完全に外せるようになるので、ヘラや爪楊枝などを上手く使い慎重に外して行きましょう。
<4.パーツの取り外し>
カバーを外すことができたら、次は内部のパーツ外しです。
ここでは「ホームボタン」「カメラ」「デジタイザー」を外していきます。
まずはホームボタンの外し方ですが、小さなネジ3本で固定されているので、このネジを外して浮かしてあげると外すことができます。
ホームボタンの交換だけしたい場合も同様の方法で行えるので覚えておくと良いでしょう。
次にカメラの取り外しですが、こちらは2本のネジで固定されています。
最初にネジを外し、まずはレンズカバーから外していきます。
カバーは上部の引っ掛け部分を外すことで簡単に外すことができるので、マイナスドライバーなどでうまく引っ掛けを外しましょう。
カバーを外せばレンズ本体が外せるようになるのですが、両面テープで固定されているのでヘラなどを使ってゆっくりと慎重に外します。
カメラ一式を外すことに成功したら、最後にデジタイザー外しです。
デジタイザーは5箇所のパネルによって抑えているので、このパネルを外していきます。
外し終わればパーツ外しの工程は完了となります。
<5.接着剤を剥がす>
分解作業が終わると、いよいよガラス交換の作業に移ります。
まずは割れてしまった古いガラスを外して行きましょう。
ガラスは接着剤でしっかりと固められているので、まずはヒートガンやドライヤーでガラスを温め、接着剤を柔らかくすることが大切です。
接着剤を温めて柔らかくなってきたタイミングでガラスとデジタイザーの間に厚紙を差し込みます。
この厚紙をゆっくりと少しずつずらしていくようにして接着剤を剥がしていきます。
途中で剥がれが悪くなってきたら、再度しっかりと温めてあげると剥がれやすくなるので試してみましょう。
力任せに厚紙を差し込んでいくとデジタイザーが割れてしまう恐れがあるため、必ずゆっくりと剥がすことがポイントです。
<6.接着剤の拭き取り>
カバーを外したら接着剤の残りを拭き取って行きましょう。
アルコールを使用すれば簡単かつ綺麗に拭き取ることができるので、のりを残さないように綺麗に拭き取っておくと再度接着させるときに綺麗に仕上がります。
<7.新しいガラスに両面テープを貼る>
新たに購入したガラスに両面テープを貼っていきます。
ガラスの縁の部分に沿ってカッターなどでテープをカットしてサイズを合わせていきます。
一般的なカッターでも問題はありませんが、より高精度な作業を求める場合は切れ味抜群のデザインナイフの使用がおすすめです。
<8.デジタイザの固定>
両面テープの準備が終われば、いよいよガラスとデジタイザーを固定します。
この時あらかじめガラス面の汚れなどを綺麗に拭き取っておくことが綺麗に仕上げるポイントです。
クロスで拭き取る以外にもテープなどもうまく使ってホコリも綺麗に取り除きましょう。
清掃が終われば両面テープの剥離紙を剥がし、慎重にガラスとデジタイザーを接着させます。
両面テープとはいえ強力なタイプだと貼り直しが大変なので、一発でズレないように固定するようにしましょう。
簡単に固定できる「位置決めツール」も販売されているので、こういったツールを使ってみることもおすすめです。
<9.枠を固定する>
ガラスとデジタイザーを固定すれば、次に枠を固定していきます。
接着にはガラスの接着で使用した両面テープの余りを使用すると良いでしょう。
<10.復元する>
後はパーツを分解を行った時の反対の順序で復元して組立なおします。
パーツの位置はもちろん、向きやネジの締め付け具合に注意しながら復元しましょう。
ネジを締め付けすぎると下部のナットが外れてしまうため、軽く効かせる程度で十分です。
ネジの長さが違う箇所もあるため、間違えないように慎重に作業することが大切です。
<11.動作確認>
組み立てが終わればきちんと動作するかを確認しましょう。
タッチパネルが正常に反応するか、アプリなどの使用も問題なくできるかを一通り確認します。
問題があるようならもう一度組み立てなおして再度確認しましょう。
<12完成.>
動作確認で問題がなければこれでアイフォンのガラス修理は完成となります。
細かい作業が続きますが、一つひとつの作業は難しいものではないので手先の器用な人なら簡単に交換できるはずです。
一度行えば二度目からはかなりスムーズに作業できるのではないでしょうか。
■まとめ
アイフォンのガラス修理はDIYでも意外と簡単に行えます。
精密機械の分解には専門知識が必要という先入観を捨て、勇気を持ってチャレンジすれば業者に頼むよりも費用を大幅に抑えることができます。
もしアイフォンのガラス交換が必要になったときは、是非DIYでの修理に挑戦すると良いでしょう。